会長挨拶
ご挨拶
- 第37回日本小切開・鏡視外科学会
- 会 長矢内 俊裕
- (茨城県立こども病院 小児外科、小児泌尿器科)
この度、第37回日本小切開・鏡視外科学会を2025年6月27日(金)~28日(土)に、水戸市民会館において開催させていただくことになり、大変光栄に存じます。このような機会を与えてくださいました皆様方に心より御礼を申し上げます。伝統ある本学術集会が茨城県および水戸市で開催されるのは初めてであり、身が引き締まる思いでございます。
2009年5月に「吊り上げ法手術研究会」と「ミニラパ研究会」が統合し、開腹手術で確立された安全な手技を体表の吊り上げや小切開を用いて内視鏡外科手術と融合させた小切開・鏡視外科手術を確立させ普及することを目的とし本学会は設立されました。
気腹下での内視鏡手術手技の向上や手術機器の進歩により、現在では気腹式内視鏡手術が主流となり、さらにロボット支援下手術が普及してきましたが、当学会の概念は外科領域(消化器・呼吸器・内分泌・小児外科など)のみならず産婦人科・泌尿器科・整形外科などにも広がり、一つの柱として確立されております。
本学術集会を担当させていただくにあたり、今回のテーマを「一張一弛」と致しました。弓の絃を強く張ったり緩めたりすることから転じて、人に(自分に)ほどよく厳しくしたり優しくしたりすること、心を引き締めたりリラックスさせたりすることを示しており、為政者や教育者の心得として用いられています。
これは水戸藩の第9代藩主である徳川斉昭公が重んじた儒学の思想であり、厳格に学問に励む場所が弘道館(藩校)、武士も領民も皆で楽しむ場所が偕楽園でした。我々が行う手術に関してもメリハリやけじめが重要であり、医療者にも患者にも有益な手技が今後も継続されると信じております。
学術集会には多くの方々に参加いただきたいと考え、招請講演、特別講演、シンポジウム、要望演題、一般演題、共催セミナーなどを企画しています。日々、小切開・鏡視外科手術を実施している会員の皆様にとって、実りある学術集会を開催できたら幸甚です。
皆様の御支援・御協力のもと、有意義な学術集会となるよう尽力いたします。多くの方々に御参加いただき、本学術集会を存分に楽しんでいただきたいと願っています。
水戸には日本三名園のひとつである偕楽園や江戸時代の藩校であった弘道館などもございます。是非お越しいただき、お時間がございましたら水戸の街の散策もお楽しみいただければと存じます。
水戸でお目にかかれることを楽しみに、皆様の御参加を心よりお待ちしております。