会長挨拶

ごあいさつ

今年の学術集会長を仰せつかった、飯田橋レディースクリニックの岡野浩哉です。新型コロナ感染症の流行がおさまらず社会不安が続くなか、昨年は学術集会の開催を断念せざるを得ませんでした。今年も決して先がみえる状況ではないため、Web開催にて2年越しの学術集会を企画させていただきました。

今年のテーマは「女性の健康におけるダイバーシティー ~インフォデミックへの警鐘~」です。女性の健康を広い視点で取り上げ、健康にも予防にも治療にもさまざまな意味での多様性を重んじる姿勢を強調したいと思います。また、COVID-19パンデミックにて露呈した「情報:インフォメーション」の取り方、扱い方、情報リテラシーの難しさを認識しつつ、ネットであふれる医学に関する流言やデマにいかに惑わされないで情報を整理するかを考える機会としたいと思い、WHOが発信した、「インフォメーション」と「パンデミック」から合成した「インフォデミック」を女性の健康に関しても取り入れ、ひとつの切り口にしたいと考えております。

生きていく上で必須であって「当たり前の」すんだ空気のことを忘れがちであるように、「当たり前の」日常が失われ人々の心が乾いていく今だからこそ、悔しいですが、コロナから学んだ経験を無駄するわけにはいきません。「当たり前の日常」のように、「親」とか「愛」とか「自由」とか否定されたり失われたりことにより強く認識される言葉こそ「人生」において重要です。

今回の学術集会がこれらのヒントに少しでもなり、皆様の健康、皆様の家族、友人、地域の人々の健康にわずかでも貢献できれば、これ以上の幸せなことはないと考えております。皆様の参加を心よりお待ち申し上げております。

会長 
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