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当番世話人挨拶

開催のご挨拶

小枝 達也

この度、第49回リザーバー&ポート研究会を開催させて頂くこととなりました。このような貴重な機会を与えて頂き、光栄に思いますと同時に、代表世話人である稲葉吉隆先生をはじめ、多くの先生方に心より感謝申し上げます。

会期は2025年11月21日(金)22日(土)の2日間で、会場は順天堂大学医学部 小川講堂・有山記念講堂を予定しております。

今回の学会のテーマとして、「あきらめない ~ismの継承~」とさせていただきました。

私は、肝臓がんの治療をこころざし、久留米大学消化器内科でキャリアをスタートしました。そこで血管造影の師匠である板野哲先生と出会い、7年ほど一緒に仕事をさせていただきました。カテーテル、ガイドワイヤーなどの基本操作はそのとき身についたものですが、もっとも影響を受けたのは患者さんに対する姿勢です。どんなに厳しい状況でもなんとかしようとする姿勢、そこから治療の工夫が生まれてきます。私が簡易リザーバーと呼んでいるもの(当時は対外式肝動脈カテーテルと呼んでました)、system-iなどがそのなかから生まれてきたものです。私もその気持ちを継承し、最後まであきらめないで患者さんの希望に沿えるように、ということでテーマを「あきらめない」としました。全身化学療法が主流となった時代ですが、使用不能なChild-Pugh Bの場合、全身化学療法が不応な場合には肝動注化学療法は有効と考えます。

また、近年nonBnonCの肝癌症例が増加し、HCV由来がmainだったころより患者年齢が若年化しています。若い患者さんは、「治りたい」という希望をもって受診されます。その希望に少しでも答えることができるように当院ではNew FP療法と全身化学療法を組み合わせて治療をおこなっています。「あきらめない」には「治ることをあきらめない」も意味しています。以前は、リザーバーを用いた肝動注化学療法は最終手段のような感じもありましたが、初期の段階で治癒を目指した肝動注療法も考慮していいのではないかと個人的には思います。この研究会が患者さんによりそい、お役にたてるように切に願います。

皆様の多数のご参加をお待ちしております。

第49回リザーバー&ポート研究会
当番世話人 永松 洋明
順天堂大学医学部 消化器内科 准教授