新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、第26回学術集会は開催目前にしてやむなく中止となりました。ご支援を頂戴した関係各位に心から深謝申し上げます。そして苛原理事長を始め多くの方々のご寛容とご厚意によって再度会長を拝命し、第28回学術集会を主宰する栄誉を賜りました。身に余る光栄に感激すると同時に、お寄せいただいたご期待に応えるべくその重責を痛感しているところでございます。
さて皆様もご周知のごとく、コロナ禍は今現在収束しておりません。このため確実を期して、本会はオンライン開催といたします。直にご参加の皆様を拝顔のうえ、熱こもる会場でお迎えしたいのが本意のところ、どうかご容赦くださいませ。
今回の主題はあらためて「乳がん診療を支える懸け橋 ―産婦人科医と乳腺科医の未来へ繋ぐ絆」といたしました。乳がん診療において、産婦人科領域と乳腺科領域は広く重なっています。したがって密接な連携を必要とする領域はとても多岐に及びます。実際に、乳がんの内分泌・化学療法のもたらす医原性閉経、妊娠に合併する乳がん、乳がん治療後の妊娠、遺伝性乳がん・卵巣がん等々と枚挙に暇がありません。産婦人科領域と乳腺科領域に携わる医療者が相互の理解を深め、力を合わせるならば、その太く強い絆は乳がん診療を支える確固とした懸け橋となり、希望溢れる未来の医療へと導くことでしょう。そのうえで乳がん診療に関する適確な基礎知識を共有し、同じ礎に立つことは必須の前提条件と思われます。そこで本学会では、産婦人科領域~乳腺科領域に係わる全ての医療者(医師・助産師・看護師・臨床検査技師・放射線技師・薬剤師など)が、初学者から熟練者を問わず集いて、乳がん診療の基礎から最新の知見までを広く深く学び高める場となるべく構想を練りました。教育的講演を中心に一般演題も募集します。現在鋭意、準備を進めております。奮ってご応募くださいませ。
また今回の学術集会は独協医大放射線科の久保田教授が当番世話人を務めますDCIS研究会、および私が会長の日本乳腺疾患研究会と当学会の3つの学会をつなげて開催する予定です。特にDCIS研究会の事務局長蒔田先生、乳腺疾患研究会の園尾理事長および当会の苛原理事長のご厚意により、3月19日土曜日から3月21日月曜日まで、DCIS研究会、乳腺疾患研究会、産婦人科乳腺医学会の順で進行いたします。それぞれの会の門戸を広げ、多くの参加者を募り、内容を盛り上げたく企画しました。そのため通常の学術集会と、やや変則的になるやもしれませんが、どうかお許しくださいませ。一人でも多くの参加者をお待ちしております。ぜひDCIS研究会、乳腺疾患研究会にもご参加くださいませ。
皆さまのご協力とご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。